ULR-3

オリジナルフレームを製作するにあたり、VSモンキー(<株>デイトナが販売)を設計された、PLAN THE ROOMの羽田氏を設計顧問に迎え開発しました。NSR50のエンジンを給排気系をライトチューンしてULR-1から移植し、フロント、リア共にサスペンションを備えたULR-3は、レーシングカートに近いフィーリングで公道を思う存分走る事ができます。計算していた事とはいえ、100kgを切る車重がもたらす運動性能は驚くものがありました。実際に乗ってみて初めてわかるこの感覚は、瞬間移動するとか、後方車両の視界から消えるといった表現が、まさにぴったりでしょう。普通の乗用車では絶対に味わう事のできない感覚です。

成田モーターランドというサーキットの走行会に参加してみました。サーキット走行は初めてのドライバーが運転して、ハチロク等1600ccクラスと同じタイムで周回する事ができました。50ccのエンジンではストレート部分のスピードが比較にならない位遅い事を考慮してもらえれば、いかにコーナリングスピードが速いかという事がお分かりいただけるかと思います。

残念ながら原付に対する排ガス規制が実施されたため、NSR50のエンジン(その他、規制前のほぼ全てのエンジン)を使用した車両は、もう製造できなくなってしまいました。ULR-3は最後のハイパワー2スト原付スポーツカーとなってしまいました。

ULR-3の製作を経て、排ガスの問題、製造コストの問題、耐久性の問題等を考慮して、市販化できる事を念頭においた車両、ULR-4の開発へとつながっていきました。

注)ULR-3を市販化する計画はありません。